子育てで悩んでいる場合

子育てで悩んでいる場合

保護者は子どもの将来全てに責任を負う、重大な役目を持っています。

ですから子どもの発達一つで一喜一憂し、他の子どもよりも遅れていたり、自分の子どもが悪目立ちしていると非常に心配して焦りを覚えてしまいます。

「どうして自分の言う事を聞いてくれないの」「どうして自分は上手に子どもの教育が出来ないの」と自分を責めて、そのストレスから虐待へと発展するケースも少なくはありません。

今回はそんな保護者達の深い悩みを打ち明けられた際の、保育士の対応について紹介します。

聞き役に回る

まず保育士がするべき事は、聞き役に回る事です。

しかも、自分の考えやアドバイスをするのはほんの少し、相手が全て気持ちを吐き出し終わってからです。

保護者はとにかく、自分の中の抱く不安を保育士にぶつけ、そして考えを話しながら整理し、どうすればいいのかと指示を欲します。

頭から、話の途中で、「でもねお母さん…」と保育士が話の腰を折ってしまうと、保護者は話したい事や自分の考えを否定された気分になって、話をする気を失ってしまいます。

そうならない為にも、保育士は保護者が落ち着くまでしっかりと頷き、「そうだったんですね」と当たり障りのない相槌を打って、聞き役に徹しましょう。

また、途中で保育士が「私はこう思うんですが…」と自分の意見を話すと、自然と保護者の考えが保育士の言う事に傾いてしまって、自分の気持ちを話せなくなってしまいます。

保護者の話の邪魔をしない、これが大切な事です。

上記でも書いたように、「でも」や「それは違う」などの否定的な言葉は使ってはいけません。

保護者の不安な気持ちをまず受容する、それが保護者の育児不安を解決する第一歩となります。

あまり自分の失敗談は話さない

アドバイスについてですが、自分の失敗談はなるべく避けましょう。

話すとしても、本当に軽いもの(※子どもの怪我などに繋がらず、自分だけが失敗し痛い目を見た様な話)にした方が無難です。

保護者は保育士に言われた事をしっかりと覚えており、悩んで困った時に言われた言葉は尚更覚えている物です。

落ち込んでいた時は笑えるような失敗談でも、保護者の気持ちが落ち着いて思い返すと、「あの人保育士としてどうなんだろう」と、不信感を与えるきっかけになる可能性もあります。

保護者の気持ちの移り変わりは繊細で難しいので、なるべくマイナスになる保育士としての失敗談は避けた方がいいと思います。

「頑張って!」「誰でも出来る!」「皆やってる!」は禁句

保護者は常に、自分で考えて調べ、よりよい教育を子どもに施そうと努力をしています。

その努力を否定するのが、励ましの言葉です。

保護者は毎日、仕事・家事・育児を頑張り、周りと同じ様にと努力し工夫を重ねて育児を行っています。

それ以上頑張れというのは酷な話ですし、保護者にもそれぞれのキャパシティがあります。

それぞれが出来る範囲の育児を、周りの協力を得ながら行うのが理想です。

今まで一人で孤独に努力をしてきたのをまずは受け入れて、「辛かったんですね」「頑張りましたね」などの、心に寄り添う言葉をかけましょう。

保護者の頑張りを受容し、認めてあげると保護者は非常に気が楽になって、それだけで安心する保護者もいます。

保育士同士でクロスチェックしたアドバイスをする

そして、その場ですぐに返事をしないのもポイントです。

一人の保育士の意見では偏りがありますし、その保護者に適したアドバイスかは不明です。

まずは保護者の悩みを聞き、その場で上記の受け入れる言葉を掛けた上で、「私も調べて、明日お返事しますね。」と、曖昧にせず迅速に対応する事を全面に押し出してください。

そして気を付けたいのは、絶対に悩むような仕草はしない事です。

「えっと…どうしようかな」などと悩む言葉を口にすると、保護者は「面倒くさがられている」と感じ、不安になってしまいます。

必ず笑顔で、「話してくれてありがとうございます」と、保護者が話を打ち明けてくれて、距離を詰めてくれた事を褒めましょう。

そして、自分なりの対応策や考えを他の先輩保育士に相談し、しっかりと意見を吟味してから保護者に伝えましょう。

まとめ

保育士がプライドを持って保育をするように、保護者にも、我が子を育てているというプライドがあります。

そのプライドを折ってでも、保育士を頼るのはかなりの勇気を要した行為です。

その勇気を褒め、そして無駄にしない様に保育士も対応しなければいけません。

保育士の言葉でアドバイスを行うのが大切であって、「こうだからこう!」と命令するのではありません。

保護者と共に、改めて子どもをよく観察して対応を探っていく事が大切です。